昨年3月11日の東日本大震災は福島県にある原子力発電所の事故を招き、
原子力の安全神話はもろくも崩れ去り、付近の人々の暮らしはいつ戻せるのか解らない程の大事故です。

この事故は、私たちに次の事を学べと教えてくれました。
一つは耐震強化、二つ目は自立循環型住宅の勧めです。
大きな地震でも住宅が潰れずに人の命を守る事が出来る事への耐震強化、
できるならば自分の家で使用するエネルギーは自分でつくれる自立循環型住宅へ

耐震補強は土台 柱 桁 筋交いなど結合部の補強です。
筋交いのバランスも考慮しなければなりません。
基礎の鉄筋が有無も重要な事柄です。
構造用合板を住宅の外側に貼る事もお勧めいたします。

断熱材には、充填するものと外に貼るものがあります。
断熱材を施すには種類によりそれぞれが持つ意味を十分に理解し、
断熱欠損に気をつけて布団のように包み込み施工します。
断熱材の中に空気を通さないこと、これが基本改修の一番という事になります。
気流止め工事です。施工側はこの気流止めに対する知識を持つことは不可欠です。
断熱材の種類により働かせる定義はそれぞれ異なりますが、
気流止め工事とは、充填断熱ですと、外部に面する壁(外皮)の中に空気が自由に動きまわる事を止めるようにする事、
土台と床周りの複雑怪奇な構造で気流止めと称する部材を適材、適所に仕込み空気が動かないようにする事です。
もちろん断熱材は隙間なく、土台上から桁下までしっかり充填してポリエチレンフィルムで覆い壁面からも空気が入らない様にします。
外張りでしたら柱の外側を構造用面材で覆いこれの継ぎ目にテープをしてから、断熱材を一面に貼りつけます。
構造用面材と断熱材の間、断熱材の継ぎ目に隙間が生じないように注意をして貼り付けます。
天井は外壁廻りの取り合い部分に断熱材を詰め込み気流が生じないように注意をします。
あとは間仕切り部分に上から気流止めを詰め込みこの部分でも空気が動かないように仕組みます。

基礎断熱は基礎天端と土台下端の間に大きな隙間があり、ここをしっかり塞ぐ事が重要です。