これまで以上の快適性と省エネルギーとを同時に実現させる方法。
私たちは環境への影響を抑えるために、住まいの省エネルギーを図る必要があります。
でもそのために「冬、少し寒さを我慢して、夏、少し暑さを我慢しなくてはならない」としたら、どうでしょう?
住まいの省エネルギー化は、なかなか促進されないでしょうね。
しかし、居住環境を、今までよりもはるかに快適にして、それと同時に省エネルギーも実現させる必要があります。
それは、住宅自体の性能を改善することです。
ここ数年の建築技術の進歩により、それほど大きな費用をかけなくても、これまでの建築構造に工夫を施すことで、大幅に住宅性能を改善させることができる技術が開発されてきました。
高断熱・高気密と呼ばれる技術です。

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◎これまでの住宅の構造
これまでの住宅は、構造的に、断熱上の欠点をもっています。
それは、日本の気候の特徴である高温多湿な状態から、木材を腐らせることを防ぐために、壁中や、床下、天井裏をできるだけ風通し良くし、木造を乾燥させる構造になっているからです。
これまでの住宅では、特別な対応をしていない限り、どの家も、上図のように床と壁の合わせ目や、柱と壁の合わせ目に隙間があって、空気が漏れる構造になっています。
この隙間から、せっかく温めた空気も外に漏れてしまい、外の不快な空気が室内に入ってきてしまいます。
これが、これまでの住宅性能を低くしている原因です。