電気、ガス、灯油とどれをとってもマクロ的は値上がりの傾向ですよね。
現在、ガソリン価格は1リットル160円前後ですし、
売れている車は、燃費性能のよい車ばかりです。

実は、住宅にも「燃費」があるのです!

車の燃費はテンモードやテンヒフティーンモードで表わしますが、
住宅のそれは熱損失係数(Q値)で表します。

車の主役は1リットル当たり30Kメートル前後のようですが、
住宅の熱損失係数は「値が小さければ小さい」ほど「燃費は良い」という事になるのです。

熱損失係数とは、
住宅1m2で1時間に温度差が1度あったときに移動する熱量です。

よって延べ床面積に外気温度との必要な温度差を熱損失係数に掛ければ
暖、冷房容量が計算でき、この値が小さいほど燃費が良いのです。

今までの経験で、通常の工法の住宅は熱損失係数が6から8KW/m2・Kあり、
断熱改修後のそれは1.9KW/m2・K前後になり、燃費性能の飛躍的向上が図られるのです。

一昨年の東日本大震災を経験して感じたこと、
ライフラインが仮に止まったとしたらどう生きて行けますか。

電気、ガス、水道は現在では当たり前に個々の住宅に供給されていますが、
電気がとまりガスが出なくなり、水道が蛇口から出ない現象を想像し見て下さい。

トイレで用を足した後、水が出ません!
どうしましょう。

もし災害が真冬でしたら寒くて寒くて仕方ないですし、
何か温かい物が欲しくなりますよね。

一日中毛布や、防寒着に身を包んでなければならず、
大きな障害を受けた人たちは明日への活力を失ってしまいますね。

ところが断熱改修を済ませた住宅では、
太陽が出てくれさえいれば、
住宅内の温度は20度を楽に超えて活動も活発になり、
前向きな気持ちになりますよね。

また翌朝も布団の中からすんなりおきて、
朝から活動ができるようです。

断熱改修は大きな意味では住宅の省エネを計る事、
住宅内での温度差のバリアーを取り去る事、
快適な暮らしをできる条件を整える事ですし、
住宅の改修工事は住む人たちの健康と安心、安全を守る事への道筋をつける事でもあります。

住宅の耐震化は、
まず第一に、良いバランスの壁配置という事に成り、
耐震とは地震に耐えると書きますが、
現在では地震備える意味の方が強いようです。

住宅の耐震化は主要構造物の木材の腐朽程度によります。
木材の腐朽があまりにもひどい場合は、建て替えを進めるべきで、
この判断は非常に重要で、慎重なる対応が必要になります。

建築防災協会が出している一般診断法での補強計画に基づき、
筋違や接続金物の設置で住宅を固めて耐震補強は完了します。
もちろん古民家みたいに南面と北面に壁がないケースもよくありますが、
この場合サッシの幅を小さくして壁量を必要な分だけ増やして対応します。