断熱改修の講演
3月27日 一般財団法人工務店サポートセンター(JBN)で環境委員会が開催され断熱改修について講演をすることになりました。既存住宅を耐震化、断熱化することは、工務店にとってのこれからの主たる業になる事でしょう。既存住宅では、断熱材が壁の中に施工されていますが、壁の中の空気が縦横無尽に動き回るため、断熱材を施した効果が殆どなく、お客さからは寒くて、寒くてどうにかなりませんかと相談を持ちかけられます。
現在、工務店が主体で木造住宅の断熱技術を研究しているグループにNPO法人新木造住宅技術研究協議があります。会員は全国各地に700社余りあり、住宅の断熱改修に関しては室蘭工業大学の鎌田紀彦教授が10数年前から会員に詳しく説明をし、手掛けて参りました。改修するとどういう変化が現れるのでしょう。最近相談を受けた例ではエコポイントでサッシを2重に、それもPVCのペアガラスを装備して頂いてあるそうです。しかし床が寒くて仕方がないというのです。これは気流止め工事が不備であり、風が吹くとホコリがまったりするとの事です。住宅エコポイントは多くの方がここぞとサッシを強化してくださいました。サッシからは夏には70%もの熱が、冬には48%もの熱の出入りがあるようです。サッシ強化については異存ありませんが、出来るとこならば壁の中の気流を止めて欲しいのです。木造住宅は壁の中の構造は複雑に絡みあっておりますが、土台周りと桁周り、さらに差し掛け屋根下の天井部分、もちろん間仕切りに気流止めを施し空気の流入をなくしてしまえば良いのです。どうでしょうこんな工事が断熱改修の原点です。