お客様の声:埼玉県羽生市のお施主様
体心地(からだごこち)のよい家に

築四十年、夫の心臓疾患、資金問題、住宅に隣接している学習塾の教室をどうするか、子供達の独立はいつになるのか等々、幾つかの懸案を抱えながら、いずれは新築か改築かと思案していたところ、朝日新聞の「住まいノート・エコな家」という記事が目に留まりました。“高断熱” “冬の室温十八度” “省エネリフォーム” ”天然素材”など、家までの家造りの情報にはなかったフレーズが印象に残りました。
数日後、思いきって訪ねた(株)アライさんの事務所は、暑いさなかなのにエアコンはついてない。効能あまたの漆喰壁。丁寧で自信溢れるご説明。唐突の内覧会でカルチャーショックを受けた私達夫婦は、帰るときには(株)アライさんに家造りをお任せしようと決めていました。それからは家の見方が変わりました。「主婦の動線」「たくさんの収納」「無垢の家」「外観はヨーロピアン」……これらはどうにでもなる目に見える視点であって、目に見えない構造による快適性、安全性こそ大切な基準であると、気づかされたのでした。
待つこと数年、前述の懸案がバタバタと解決し、二〇一八年 (株)アライさんに工事依頼の運びとなりました。内側の構造がしっかりしているとの診断を受け、屋根と柱を残すほぼ新築のリフォームとしました。
「手間がかかって大変なんだよ。でも木の匂いがしていい家ができるよ。今どきこういう家はないよ。」職人気質の大工さんは何度も作り方を説明してくださいました。十一月には引き渡しが済み、十二月は外構工事も終わり、迎えた新年は文字通り心身共に新鮮でした。
訪れる人は「うわぁ、木の香りがする」「これ床暖房ですよね。(違います)」「空調効いてますね。(いえ、エアコンつけてません)」「なんか空気が澄んでる」と感想を述べてくれます。真冬の間、朝起きたときの室温は最低で十六度。冬用の羽毛ふとん、ボアシーツは押し入れに入ったまま、アンツの薄い肌掛けふとん一枚で十分でした。外出から帰って玄関を開けると「ホワッ」とした暖かさに迎えられます。心臓の弱い夫にヒートショックの心配は皆無となりました。夏の過ごし方は、いろいろとアドバイスをいただき、試行錯誤しながら、室温だけでなく湿度も考慮しながらより快適さを工夫しています。
「居心地」「住み心地」はもちろんのこと私共にとっては「体心地(からだごこち)」のよい家であることが実証、確認できました。建築会社、浮気しないでよかった――。
八月いっときの大雨の後、遮るもののない東側の庭の向こうに、リビングに居ながら大きな虹を見たとき、あらためてリフォームの幸せをかみしめ感謝しました。


