ここ10年の間に大きな変化を見た建築基準法 地震の備えに対する考え方は、
3月11日の東日本大震災を経験し、対処の方法とニーズの要求は益々大きく、しかも強くなる事でしょう。
耐震基準は、昭和55年6月より施行された新耐震と、アネハ設計士事件以来強化をされました。
平成12年に大幅な強化を図った耐震基準、底を上げて広く周知をし、基準の履行を促しました。
鉄筋を基礎の中に入れて、基礎本来の強度を地震の時に十分発揮できる強さえ、と変えてきました。
終戦後、昭和の時代には、昔ながらの土壁の間取りを間柱の工法へ変化させました。
柱と柱の間にある開口部、特に南面は、2間や1間半の開口があり壁の存在しない住宅が沢山出来上がりました。
段ボールで箱をつくり、6面をしっかり組み込んだ形状、上蓋をとって5面でくみ上げた物、さらに立ち上がりの3面で組んだものを、
それぞれ転がした時、どんな事になるかを想像してみて下さい。
この時の変形のしやすさを数値化して、ある一定の大きさの決まりを設け、これを超える性能を有する様、判断するのが一般診断法です。
具体的には、壁の大きさのバランスを考慮して、柱の根元や頭の部分に金物でがっちり結合をします。
また、構造用合板や筋交いで、変形に対する力を持って地震に対する引き抜き、変形の強度を保持します。
地震大国日本、きちんと補強をすることは、大切な資産の住宅に長く住み続けるための重要な要素です。