ご自分でできる「耐震診断と断熱性能」の検証方法は、図面の確認なのですが、既築住宅の売買の場合、住宅の図面を一緒に受け取るケースは非常に少なく、図面をつけての売買ケースは非常に珍しいです。

では、一体どうすれば良いでしょうか。

まず、住宅の中を覗いてみて下さい。
一般的に住宅には、押入れの隅に天井への点検口があります。
長押の上の天袋を開けてみると、どちらかの隅の天井のベニヤが動くようになっています。ここを開けて小屋裏に首を突っ込み明かりをつけて点検します。

ここでは
木材の設置具合、
木材の腐朽具合、
野地板の乾燥具合、
断熱の施工状況、
間仕切りの様子、
筋交いの設置具合
などが点検できます。

木材の接合部の金物は写真を撮っておいてください。
床下の点検口はキッチンの床に床下収納庫として設置されているケースが多いでしょう。
最近の住宅では洗面所にも床下収納庫を設け、点検口としての利用があります。

仮にキッチンにも洗面所にも床下点検口が無ければ、和室の床板の釘を抜き、これをビスに打ちかえてここを利用します。

次に、大きな要因となる「地盤面」の状況を確認しましょう。
コンクリートか、土か、手に触れて見て、観光具合の確認をします。
あわせて木材の設置状況の確認と木材の腐朽具合の確認も忘れずに行いましょう。
次に、四方八方の写真を撮るようにお願い致します。
これで隠れた部分が確認できますよ。

今度は外に出て基礎・外壁の確認をお願いいたします。
特に基礎につきましては割れ(クラック)が見えるかが重要です。
外壁についても同様に割れについて入念に調査しましょう。
基礎のクラックは風窓周りに入りやすく、外壁のクラックはサッシ廻りに入るケースが多いので注意して確認してください。
外壁の表面材の確認も必要です。手で触ってください。
劣化が進むと手に外壁材がついきますので注意して見て下さい。

以上で、簡単に「耐震診断と断熱性能」が確認できますので、お客様自身で行ってみてください。